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「宅建士は取得者が増えているから、今後は価値が下がるのではないか」「AIが普及すれば、資格を取っても意味がないのではないか」と迷っていませんか。
結論から言えば、不動産業に関わる人にとって宅建士の価値は今後も高いと私は考えています。
宅建士には法律上の配置要件と独占業務があり、現場では資格の有無が信用、報酬、働き方の差になって現れるからです。
この記事では、私が不動産会社を経営する中で実際に見た事例と、2026年時点で確認できる公的情報をもとに、宅建士を取る意味を整理します。
- 宅建士の価値が今後も高いと考えられる理由
- 資格がないことで現場で失いやすい3つのもの
- 資格を収入や独立へつなげる考え方
- 取得を先延ばしにしないための準備
- 宅建士を受験するか迷っている方
- 不動産会社で収入や役割を広げたい方
- 宅建を生かして独立開業したい方
- 宅建士の将来性に不安がある方
宅建士の価値は今後も高い|制度と現場需要がなくならない
宅建士の価値を判断するとき、受験者が増えたかどうかだけを見るのは不十分です。まず確認すべきなのは、不動産取引の中で宅建士が担う役割です。
宅建業者の事務所には、業務に従事する人5人につき1人以上の割合で、専任の宅地建物取引士を置く必要があります。また、契約前の重要事項説明は宅建士が担う業務です。
つまり、不動産取引が続く限り、宅建士を必要とする制度上の需要も続きます。
2025年度の宅建試験は、受験者245,462人、合格者45,821人、合格率18.7%でした。受験者が多いことは資格の価値が下がった証拠ではなく、それだけ不動産・金融・独立などへ生かしたい人が多い資格だともいえます。

最近、宅建士の価値が下がっているという話も聞きます。本当ですか?
結論から言うと、私はむしろ上がっていると感じます。不動産の現場では、資格がある人にしか担えない役割が今も明確にあるからです
ただし、資格を持っているだけで仕事ができる、必ず稼げるという意味ではありません。宅建士は強い土台ですが、営業、集客、交渉、店舗仲介などの実務力は別に身につける必要があります。
資格の活用先を転職・副業・独立まで広く比較したい方は、宅建士が「最強の資格」と言われる4つの理由もあわせて確認してください。
宅建士がいないと失う3つのもの
宅建士の価値は、資格手当の金額だけでは測れません。現場で資格が必要な瞬間に、何を失わずに済むかを見ると分かりやすくなります。
主に次の3つです。
- 顧客や取引先からの信用
- 自分が受け取る報酬
- 経営者や責任者の時間
信用|重要事項説明を担当できない場面で差が出る
私たちが元付けとして関わった店舗物件の取引で、相手側の担当者が不動産の知識や融資支援を強くアピールしていたことがありました。
ところが、契約段階で重要事項説明をお願いすると、その担当者自身は宅建士証を持っておらず、説明を担当できませんでした。

宅建士を持っていないと、現場ではどのように困るのでしょうか?
普段どれだけ詳しく見えても、契約の大事な場面で自分が説明できないと信用を落とします。不動産のプロとして見られるほど、その差は大きいです
もちろん、会社として別の宅建士が担当する体制自体はあります。問題は、顧客の前で専門家として振る舞っていた本人が、最も重要な場面で役割を果たせないことです。
資格の有無は、契約直前に突然見える「信用の差」になります。
報酬|他の宅建士へ頼ると自分の取り分が減ることがある
その担当者は、重要事項説明など資格者が必要な業務を別の人へ頼むため、その分だけ自分の報酬が減ることがあるとのことでした。
具体的な条件は会社や契約形態で異なります。しかし、自分で完結できない業務があると、他の人の時間と資格に対価を払う必要が出るのは自然です。
宅建士を持つ価値は、手当が増えることだけではありません。本来自分が担えるはずの仕事と報酬を、資格がないために手放さずに済むことにもあります。
経営者の時間|説明業務を任せられる体制が会社を前へ進める
以前の私は、契約のたびに重要事項説明を担当していました。経営側として採用、営業、出店、仕組みづくりを進めたい時期でも、資格者として私が現場へ入る必要があったからです。
その後、社員が宅建士を取得し、重要事項説明を任せられるようになりました。契約品質を保ちながら、私は経営者として取り組むべき仕事へ時間を振り向けられます。
宅建士を採用・育成することは、単なる人数合わせではありません。会社のボトルネックを減らし、経営者の時間を生み出す組織づくりです。
宅建士を取ると収入とキャリアの選択肢が広がる
宅建士を収入へつなげる方法は、資格手当だけではありません。担当できる業務が増え、転職、営業、独立の選択肢も広がります。
資格手当は会社ごとに異なるが、店舗コマースでは月2万円
店舗コマースでは、宅建士を持つ社員に月2万円の資格手当を設けています。1年では24万円です。
私は2016年に宅建士を取得したとき、学習環境へ約20万円を投資しました。もし月2万円の手当が続く会社なら、単純計算では1年ほどで同程度の学習費用に届きます。
ただし、資格手当の有無や金額は会社ごとに異なります。必ず勤務先の制度を確認してください。
独立では「社長本人が持つ」ことが経営リスクを下げる
法律上、社長本人が宅建士でなくても、必要な数の専任宅建士を置き、ほかの免許要件を満たせば宅建業を営むことはできます。
それでも私は、不動産会社を本気で経営するなら、社長本人が宅建士を取ることをおすすめします。
資格者を1人だけ雇用して要件を満たす体制では、その人が退職したときに事業運営が不安定になるからです。社長自身が制度と契約実務を理解していれば、採用や教育の判断もしやすくなります。
宅建取得と独立成功は同じではありません。資格だけで不動産独立を決める危うさも理解したうえで、実務と経営をセットで準備しましょう。
宅建士の価値を生かすなら取得を先延ばしにしない
宅建試験は原則として年1回です。迷っているうちに申込や学習開始が遅れると、次の機会まで長く待つことになります。
取得すると決めたら、気合いだけに頼らず、試験日から逆算して時間と費用を先に確保してください。
試験日から逆算して時間と費用を先に確保する
私が受験したときは、約20万円を払って学習環境をつくり、日曜日は朝から夕方まで勉強へ充てました。
独学か通学か、いくら使うかは人によって違います。大切なのは「余った時間で勉強する」のではなく、合格のための時間を先に予定へ入れることです。

これから宅建士を取ろうとしている人へ、最初に伝えたいことは何ですか?
取ると決めたなら、迷っている時間を減らして本気で向き合ってください。試験は年1回なので、時間もお金も先に確保して一度で合格するつもりで進めましょう
合格をゴールにせず、実務まで学ぶ
試験合格は大きな成果ですが、合格した瞬間に店舗仲介や不動産経営ができるようになるわけではありません。
合格後は、宅建士登録と宅建士証の交付、業界選び、契約実務、営業、集客まで学び続ける必要があります。
宅建士はゴールではなく、不動産業で信用と選択肢を広げるスタートラインです。
よくある質問
Q宅建試験に合格すれば、すぐ重要事項説明ができますか?
できません。試験合格後に都道府県知事の登録を受け、宅地建物取引士証の交付を受ける必要があります。実務経験が不足する場合は、登録実務講習など所定の手続きも確認してください。
Q社長本人が宅建士でなくても不動産会社を開業できますか?
開業は可能です。事務所ごとに必要な数の専任宅建士を置き、宅建業免許の要件を満たす必要があります。ただし、資格者の退職リスクや経営判断を考えると、私は社長自身の取得をおすすめします。
Q宅建士資格と宅建業免許は何が違いますか?
宅建士は個人の資格です。宅建業免許は、法人や個人事業者が宅地建物取引業を営むための免許です。宅建士に合格しただけで、直ちに自分の会社で仲介業を始められるわけではありません。
Q宅建士証には更新がありますか?
宅建士証の有効期間は5年です。引き続き宅建士として業務を行う場合は、期限前に法定講習など必要な更新手続きを確認してください。
Q宅建士の名義を貸すだけなら副収入になりますか?
名義貸しは禁止されています。実際に専任性を満たさないのに、資格者として名前だけを使わせることはできません。目先の報酬より大きな処分・信用リスクがあるため、宅建士の名義貸しで生じる3つのリスクを先に確認してください。
QAIで重要事項説明は不要になりますか?
現時点で、宅建士の役割が不要になったわけではありません。国土交通省はAIなどの補助ツール活用による負担軽減を検討していますが、重要事項説明における宅建士の法的役割と、ツールによる補助は分けて考える必要があります。
まとめ:宅建士は不動産業で信用・収入・時間を守る資格
宅建士の価値は、肩書きの見栄えでは決まりません。
この4点が現場で機能するからこそ、私は今後も宅建士の価値は高いと考えています。
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