「不動産屋として独立して、売上が5000万円もあれば、さぞかし手元にお金が残っているのだろう」そのようなイメージを持つかたは非常に多いです。しかし、12月決算を終えてクラウド会計ソフトで数字を整理してみると、意外なほど手元にキャッシュが残っていない現実に直面しました。
私自身、独立2期目は売上5000万円を超えましたが、昨年末のキャッシュは700万円から800万円ほどで、経営としてはかなりカツカツの状態でした。
なぜ、原価のかからない仲介業でこれほどお金が残らないのか。そこには、3期目に飛躍するための戦略的な理由があります。
売上5000万円でもキャッシュが残らない3つの理由

仲介手数料が主な収益源である不動産業は、本来であれば営業利益率が高いビジネスです。
それなのに手元にお金が残らないのは、稼いだ利益をすべて次の成長へ投じているからです。具体的には以下の3つです。
- 人材やオフィスへの固定費投資
- 仕組み化のための広告宣伝費
- 新規事業と不動産への直接投資
人材・オフィス移転などの固定費増加
1期目は自宅をオフィスにして1人社長として動いていたため、固定費はほぼゼロでした。しかし、事業を拡大するために事務所を構え、月額9万円の家賃が発生するようになりました。
さらに、社員を2名採用したことで、人件費として年間約500万円のコストが積み上がりました。
1人であればすべて利益になっていた部分を、組織化のための原資として振り向けたことが、手残りが少なくなった大きな要因です。
YouTubeやツールによる集客の仕組み化
私が今注力しているYouTube運営も、仕組み化のための重要な投資です。動画編集や運用には月々数十万円、年間で数百万の費用をかけています。
これに加えて、どのような集客が最適かを見極めるために、チラシ配布や各種広告ツールにも100万円から200万円ほどの予算を投じて試行錯誤を繰り返しました。
これらは短期的な利益ではなく、将来の集客を自動化するための種まきの費用です。
事業投資と不動産・レンタルスペースの購入
キャッシュが残らない最大の理由は、私自身が不動産そのものを購入している点にあります。
物件の取得に1000万円単位の資金を投じ、さらに妻が運営するレンタルスペース事業の構築にも数百万円を投資しました。

これらは経費というよりも資産の組み換えだが、手元の現金が減るという意味では同じだ
独立1期目から3期目までのキャッシュフローの波

経営には、高くジャンプするために一度膝を曲げてしゃがみ込む時期が必ずあります。
私の2年8ヶ月を振り返ると、キャッシュの動きには明確なバイオリズムがありました。具体的には以下の3フェーズです。
- 1期目: 1人社長で必死に稼ぎ、キャッシュを貯める時期
- 2期目: 貯めたお金をすべて使い、種をまく挑戦の時期
- 3期目: まいた種が繋がり、利益として回収が始まる時期
スティーブ・ジョブズの「コネクティング・ザ・ドッツ」
スティーブ・ジョブズが残した言葉に「コネクティング・ザ・ドッツ(点と点を繋ぐ)」というものがあります。
2期目にあらゆる投資をしたときは、それぞれがバラバラの点に見えて、本当にお金が残らず不安になることもありました。しかし、3期目に入った今、それらの点が線となって繋がっています。
2期目に苦労して構築したテナントの窓口というフランチャイズ事業が柱となり、今では借入金を除いた手元キャッシュだけで2200万円ほどまで回復しました。
あのとき、死なない程度にキャッシュを使い切ってアクションし続けたからこそ、今の景色が見えています。

投資をするスピードとキャッシュがたまるスピードを並行させるのが経営の醍醐味だ
まとめ:不動産開業の成功は死なない程度の投資にある

不動産屋の独立3期目は、1期目、2期目の過ごしかたによって天国か地獄かが決まります。銀行が3期分の決算書を重視するのは、まさにこの投資と回収のサイクルが機能しているかを見ているからです。
売上が上がっても手元に残らないのは、あなたが成長のために正しくリスクを取っている証拠かもしれません。
大切なのは、手元の現金をただ守るのではなく、自分が社会に価値を提供できるものに適切に再投資し続けることです。私自身、3期目はさらに加速するために、展示会への出展など大きな投資を予定しています。
2期目でお金が残らず苦しんでいるかたも、それは高く飛ぶための準備期間です。諦めずにドッツを打ち続けていきましょう。
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