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住宅の仲介は、買った人や借りた人が変わるたびに、新しいお客様を探し直さなければなりません。事業用不動産で独立するなら、1件の契約をどう次の契約につなげるかが気になるはずです。
私は独立して4か月目ごろ、ネットに掲載した物件への問い合わせから1件の契約をいただきました。その1件から10件ほどの契約が続き、手数料の合計は1,000万円ほどになっています。
1件お店を出したいというお客様から何件もリピートをいただき、手数料が1,000万円まで広がった話をします
1件の成約から全国の出店を任されるまでの流れは、次の6つです。
- 最初の1件は、ネット掲載への問い合わせから決まった
- 本部の社長につないでもらい、店舗開発を成果報酬で提案した
- 3か月に1件のペースで決まり、全国を飛び回った
- 1社と深い関係を築くことの意味に気づいた
- 出店担当の視点で提案し、リピートにつなげた
- 提携する会社を総合的に見極めた
この6つを順番に、私が実際に経験したことと合わせてお伝えします。
- テナント仲介で、1件の成約が10件ほどの契約に広がった流れ
- フランチャイズ本部に店舗開発を任せてほしいと提案したときの条件と報酬
- 住宅の仲介とは違う、出店担当の視点でリピートを生むコツ
- 店舗開発の仕事を受ける会社を、提携前に見極める3つの点
- 住宅の仲介で、毎回新しいお客様を探し続けることに限界を感じている方
- テナント仲介で独立し、リピートや紹介を増やしたい方
- フランチャイズ企業から店舗開発の仕事を受ける方法を知りたい方
- 出店したい事業者に、仲介の枠を超えた提案をしたい方
1件の成約から手数料1,000万円に広がった話

1件の成約が10件のリピートになり、手数料の合計は1,000万円ほどまで広がりました。
ここまで広がったのは、住宅の仲介にはない、テナント仲介ならではの特徴があるからです。
住宅と違いテナントは1件から広がる

住宅の仲介は、買った人はまた別の人、借りた人もまた別の人と、何件も集客し続けなければなりません。同じお客様が何度も引っ越すとしても、1年にせいぜい1回か2回です。
一方、テナントは1件の契約から次の出店へ広がっていきます。私の場合は3か月に1件のペースで契約が続き、10件ほどになりました。
1件目はアットホーム経由のシミュレーションゴルフ

1件目は、アットホームに掲載した横浜市の物件に、シミュレーションゴルフを出したいというお客様から問い合わせが入って決まりました。
独立して間もないころの出来事から、順に振り返ります。
独立開業して4か月目ごろ、私は飛び込みや訪問をしていました。オーナーから「今ここが空いている」と物件を紹介していただき、アットホームに掲載したのが始まりです。
独立直後の初契約がどう決まったかは、設立から約3か月で決まった初契約の流れでもお伝えしています。

最初の1件目は、どうやって取ったんですか?
掲載したその日の夜に電話が鳴って、翌日には内見になりました
夜21時の問い合わせから翌日の内見と成約

金曜の20時ごろに掲載し、そろそろ帰ろうかと思っていた夜21時ごろに電話が鳴りました。「今ネットに載っているこの物件は内見に行けますか?」という問い合わせでした。
「できれば明日見たい。この物件がいいと思うので、早めに押さえたい」とのことで、私はそのままオーナーに連絡しました。オーナーが鍵を郵送してくださり、翌日の11時か12時ごろ、大雨のなかで届きました。
届いたことをすぐ連絡し、内見をして、そこから契約に進みました。手数料はオーナーとシミュレーションゴルフの会社の両方からいただき、1件目の契約が成立しています。
ここまでは、よくある順調な契約でした。
1件で終わらせずフランチャイズ本部の社長へつなぐ

最初の1件で終わらせず、契約をいただいたお客様に頼んで、フランチャイズ本部の社長につないでもらいました。
なぜ終わらせなかったのかと、本部の社長に何を提案したのかを、順に説明します。
最初のお客様のシミュレーションゴルフはフランチャイズで、当時の店舗数は7店舗から10店舗ほど、10店舗以下でした。ここからさらに増やしていく可能性があると感じ、1件の契約で終わらせるのはもったいないと思いました。
加盟店の社長から契約のお礼をいただいたときに「フランチャイズ本部の社長におつなぎいただけませんか」とお願いしました。「まだ始めたばかりですが、これからもお店の出店をお手伝いしたい」と伝えています。
社長は「よくしてくれたから、つなぐよ」と言って、その場で電話を1本入れてくださいました。翌週には、本部の社長にお会いできることになりました。
成果報酬型の店舗開発サポートを提案

本部の社長は10店舗ほどを経営していて、社長室に呼んでいただきました。私は契約のお礼を伝えたうえで、今後の出店のサポートをさせてほしいとお願いしました。
最初にお伝えしたのは「お金はいりません」ということです。月額で10万円や20万円をいただく形ではなく、決まったときに、仲介手数料に加えて業務委託料を1か月分いただく成果報酬を提案しました。
1か月分の仲介手数料だけでは、何件も物件を探す店舗の仕事はコスパが見合わないからです。そのかわり、ほかのシミュレーションゴルフとは付き合わず、この会社のために物件を探すと約束しました。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 報酬 | 決まったら手数料2か月分。仲介手数料に加えて業務委託料1か月分 |
| 月額費用 | いただかない |
| 私からの約束 | ほかのシミュレーションゴルフとは基本付き合わない |
| 報告 | 2週間に1回か1か月に1回の定期報告 |
その場で「君に任せる」と言っていただき、シミュレーションゴルフの店舗開発部のような役割を任されました。
テナントならではの店舗開発顧問という形

このような仕事の形は、テナントの世界では珍しくありません。

不動産会社に、店舗開発の顧問のような仕事があるんですか?
テナントに対してはけっこうあります。月額の業務委託で外注される形もありますが、私は今回、成果報酬型で提案しました
私はシミュレーションゴルフの店舗開発室という肩書きの名刺をいただき、その名刺で営業しました。
私は店舗開発の仕事をやったことがありませんでした。ものは試しで提案したところ、まさか通りました。
3か月に1件のペースで全国を飛び回った出店

業務委託契約を結んだあとは3か月に1件のペースで契約が決まり、手数料の合計は1,000万円ほどになりました。
契約は5月ごろで、そこから業務委託契約を結びました。6月か7月ごろからは、探してほしい物件のリストが次々に上がってきて、10件以上ありました。
血眼になって探した結果、3か月に1件のペースで決まっていきました。東京、千葉、埼玉、大阪、福岡、神奈川と、全国で10件ほどの契約をいただいています。
内見の場所が福岡の博多だったこともあり、福岡や東北、大阪まで全国を飛び回りました。
当時はお金にあまり余裕がなく、遠方の内見は交通費と宿泊で、1回の出張に7万円ほどかかりました。決まらなかったらどうしようと、そわそわしながら向かっていました。
1件のお客様と深い関係を築く大切さ

1社と深い関係を築くことは、テナント仲介では大きな意味を持ちます。
1回の契約からこれだけ契約をいただけるテナント仲介は、いいなとあらためて思いました。1件契約したら、そこから何件も契約をいただくことを意識して、その1件のお客様を大切にします。
ほかにもビルを持っているというオーナーから、何件もつながることはとても多いです。借主の次の出店やオーナーの別の物件につながる流れは、事業用仲介が半不労収入になりやすい理由とも重なります。
今テナント仲介をしている方は、1人のお客さんからどれだけお仕事をいただけるかを考えてみてください。住宅の仲介だけだと、どうしても1件で終わりやすいので、1件からでもテナントに挑戦して、その良さを知っていただけると嬉しいです。
リピート獲得のコツは出店担当の視点

リピートにつながったのは、物件を紹介するだけでなく、出店したあとに儲かるかまで一緒に考えたことです。
具体的に何を調べ、どう伝えたのかを整理します。

リピートを獲得するために、やったことやコツはありますか?
不動産屋という視点ではなく、テナントの出店担当としての視点を持つようにしました
店舗開発部として業務委託を結んでいたからこそ、ここまで踏み込めたと思います。
競合と面積から出店後の見通しまで伝える
「この物件は空いていますよ」と紹介するのではなく、この物件に出したら競合が今どのくらいあるかを調べてお伝えしました。「この面積だと、ほかの店舗には狭いので、これくらい大きな箱を出せば何打席取れて、うまくいくかもしれない」といった提案です。
周辺の調査までするのは、普通の仲介ではあまりないと思います。この店舗と一緒に出店したらいい、といった新しい視点もお伝えしました。
ここでお店をやったら儲かるのかを、私自身も学び、吸収して、きちんと伝えられるようにしたことが、大きかったです。
売上が立たない物件は断ることもあった

物件の情報をいただいても「ここだと売上が立たないから、やめておこう」と私の判断で答えることがありました。「ここだとうちも難しいです」と伝えて、上に上げるまでもなく断ることも、けっこうありました。
この経験で、テナントの視点が強く磨かれました。不動産開業後の経営がうまくいったのも、この経験のおかげだと感じています。
うまくいかない提携と見極めのポイント

店舗開発を受ける会社は、会社のステージ、経営方針、求められる物件の3点を総合的に見て選びます。
今回の10件のほかにも提携した会社はありましたが、すべてがうまくいったわけではありません。
提携しても続かなかった会社があった
同じように提携した会社は、最初の会社を含めて4社か5社ありました。一番多く契約できたのは、ここまでお話しした10件の会社です。
ほかの会社では、リソースが足りなかったり、受けられるキャパシティに限りがあったりして、いろいろな会社から同時に受けることはできませんでした。結局は人間関係なので、取ろうと思って取っても、うまくいかないことがありました。
提携前に総合的に見る3つの点
次々と店舗開発の代行を取っても、うまくいかないと気づきました。そこで、次の3点を総合的に見ています。
- 会社のステージ。比較的アーリーステージで、出店をあまりしていないか
- 社長や会社の経営方針と、私自身が合うか
- どんな物件を求められていて、その物件を私が取得できるか
10件をいただいた会社とは、今もすごく仲良くさせてもらっていて、飲みにも行く関係です。今回の会社と組んでよかったと感じています。
よくある質問
Q店舗開発の仕事は月額で受けるものですか?
月額の業務委託として外注される形もあります。私は今回、月額ではなく、決まったら手数料をいただく成果報酬型で提案しました。
Q住宅の仲介しか経験がなくてもテナント仲介に挑戦できますか?
住宅の仲介だけだと、どうしても1件で終わりやすいです。まずはテナントの1件に挑戦して、その違いを体感していただけると嬉しいです。
店舗仲介を始めたばかりで営業先に迷うときは、未経験1年目から案件を取る方法も参考にしてください。
Q複数の会社から店舗開発の依頼を受けても大丈夫ですか?
最初の会社とは、ほかのシミュレーションゴルフとは付き合わない約束でした。そのうえで、最初の会社を含めて4社か5社と提携しましたが、リソースやキャパシティの面で、いろいろな会社から受けることはできませんでした。
Q店舗開発を提案する相手はどんなタイミングの会社がよいですか?
最初のお客様は、当時の店舗数が10店舗以下で、これから出店をどんどん増やしていくタイミングでした。そこにうまく入り込めたことが、提案が通った背景だと思います。
Q出店担当としての視点はどうやって身につけましたか?
店舗開発部のような立場で業務委託を受けるなかで、ここでお店をやったら儲かるのかを、自分でも学び、吸収しました。その経験で、テナントの視点が強く磨かれました。
まとめ

1件の成約から全国の出店を任されるまでの流れは、次の6つです。
テナント仲介は、1件のお客様を大切にするほど、次の仕事につながります。私たち店舗コマースは、フランチャイズ「テナントの窓口」で、ノウハウとサポート、集客を提供しています。
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