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宅建に合格したあと、取っただけで満足してしまう方は少なくありません。
私はテナント専門の不動産会社を経営する現役の不動産屋として、宅建を取ったらこう使ってほしいという活用方法を7つ選びました。シンプルなものから、人生を変えるものまであります。
宅建の活用方法7つは、次のとおりです。
- 社内の資格手当を最大化する
- 重要事項説明(重説)を担当する
- 週末宅建士・不動産エージェントとして働く
- 宅建を生かして転職する
- 名刺に入れて信頼性を上げる
- 不動産投資・大家業・管理業へ横展開する
- 宅建業免許を取って不動産独立する
この記事では、7つの活用方法を動画と同じ順番で、私自身の経験や会社の例を交えて解説します。宅建を取ったあとの動き方を考える材料にしてください。
- 合格したらすぐ申請したい社内の資格手当と、その相場の目安
- 重説・週末宅建士・転職・名刺という、宅建を日常の仕事で生かす4つの方法
- 不動産投資や大家業で、宅建業免許が必要になる場面
- 宅建を取ってすぐ独立する価値と、独立を決めてから資格を取る場合のロス
- 宅建試験を終えて、取った資格をどう生かすか考えている方
- 不動産会社に勤めていて、資格手当や転職を検討している方
- いずれ不動産で独立したい方
宅建試験おつかれさまでした:取っただけで終わらせない

せっかく取った宅建を寝かせておくのはもったいないです。
勉強を頑張った人ほど、合格して解放感があり、少しアクセルを緩めたくなるはずです。それはまったく問題ありません。
ただ、宅建を取ったあとの活用方法は多くあります。現役の不動産屋として、シンプルなものから人生を変えるものまで、使い方を7つ紹介します。
活用方法1:社内の資格手当を最大化する

合格したら、まず社内の資格手当を申請しましょう。
受け取れるお金を最大化することが、最初の活用方法です。一番シンプルな活用方法ですが、忘れないでほしいので最初に紹介します。
宅建手当は月2万円ほどの会社が多い
不動産会社には、宅建を取ると資格手当として月に数万円を払う制度を持つところがあります。
月1万円を上乗せする会社もあり、月2万円ほどもらえる会社が多い印象です。制度がある会社は、不動産会社の3社に1社ぐらいという感覚です。
もちろん、手当が出ない企業もあります。
私の会社でも宅建手当を導入した

私の会社でも、宅建手当として月2万円を、給与に合わせてお支払いしています。優秀な営業の社員が宅建を取ってくれたことをきっかけに導入しました。
取れるものは取ってほしい、というのが経営者としての考えです。
宅建にかけたお金を手当で取り戻す
宅建士として登録するにも、宅建士証の交付を受けるにも、お金がかかります。試験の受験料や、参考書・塾の費用もかかっています。
せっかく合格したのですから、手当はきちんと受け取ってください。
合格したときや宅建士証の交付を受けたときに申請すると、お金をもらえる会社があります。社内の資格制度を確認して、申請できるものは申請しましょう。
活用方法2:重要事項説明

重要事項説明、いわゆる重説は、宅建士だけができる独占業務です。
宅建を取ると、この重説を担当できるようになります。勉強した人なら、宅建士で何ができるかはよくご存じのはずです。
重説は宅建士の独占業務
不動産の仲介では、重要な事項をまとめた説明書を、宅建士が説明しなければなりません。宅建を取ると、この重要事項説明書を説明するという活用ができます。
不動産の仲介で、買いたい人や売りたい人に向けて、不動産の重要な事項をまとめた説明書です。説明は宅建士の独占業務です。
同僚の仲介で重説をして手当をもらった例

以前の動画でも話しましたが、宅建を持たない人が仲介をして、本来はその人が重説をしなければならない場面がありました。そのとき、同じ会社の宅建士の同僚が代わりに重説をしたのです。
その同僚は、手当としてお金をもらえたと聞いています。同じ会社で働く同僚の重説を担当して、ちょっとしたインセンティブをもらえる会社もあるかもしれません。
不動産会社に勤めなくても重説で副業ができる

不動産会社に勤めていなくても、副業として重説のお金をもらえたり、仕事をもらえたりする場合があります。副業としてどんな仕事があるのかは、宅建士が稼げる副業5選で比べられます。
活用方法3:週末宅建士・不動産エージェント

平日は別の仕事をしながら、週末や夜に不動産の仕事ができる週末宅建士・不動産エージェントという働き方があります。
宅建を生かせる働き方として、最近増えています。
平日の本業とは別に週末や夜に不動産の仕事をする
平日は月曜から金曜まで朝から晩まで働いていて、土日に副業をしたい。あるいは、平日の夜に不動産の仕事をしたい。
そんな方に、最近は週末宅建士や不動産エージェントという働き方が流行っています。この働き方は、業務委託という形で受けます。
自分のお客さんを相手に、知人の家の仲介や、知人が売りたい不動産の仲介をする働き方で、宅建を生かしている人は多いです
未経験から始める場合は、週末宅建士のメリットと悪徳業者の見極め方を先に読んでおくと、光と影の両面をつかめます。
資格がなくてもできるが宅建士だと信頼感が増す


週末宅建士は、宅建士の資格がないとできないんですか?
資格がなくてもできます。ただ、宅建士の資格があるほうが信頼感は増します
たとえばIT会社に勤めている人が、ちょっとやってみようかなと不動産エージェントを始める場合を考えてみてください。
それよりも、宅建士の資格を取り、不動産に興味を持って勉強したうえで「不動産エージェントをやっているから任せて」と言えるほうが、友人も安心して任せられます。
活用方法4:宅建を生かした転職

宅建を持っている人は、転職市場でとても重宝されます。
宅建を生かした転職が、4つ目の活用方法です。宅建士が重宝される理由は、募集の条件と会社の人数のルールにあります。
求人サイトでは宅建士のみや宅建士優遇が並ぶ
不動産会社が、不動産営業や事務員など、不動産に関わる人を募集する専用のポータルサイトがあります。条件が宅建士のみという募集や、宅建士優遇という募集も少なくありません。
そうした募集を見ると、やはり宅建士は強いと感じます。
5人に1人は宅建士が必要だから優遇される

不動産業は、5人に1人は宅建士でなければ営めません。たとえば6人の会社で宅建士が1人だけだと、成り立たないのです。この5人に1人のルールは、宅建士の名義貸しのリスクとも関わります。
人を増やすには、宅建士の資格を持つ人材が必要です。だから中途採用でも新卒採用でも、宅建士を持っている人は優遇され、宅建の資格がありますと伝えると非常に重宝されます。
私の会社でも宅建士の資格を条件に募集した
私の会社でも最近、宅建士の資格を持つ人に限定して1名を募集しました。ありがたいことに応募が来ましたが、宅建士を条件にしたので、持っていない人は手を挙げられません。実際の募集内容は、テナント仲介営業の募集要件で見られます。
宅建を持っている方の価値は、それほど高いのです。
転職すると給与や待遇が上がりやすい

宅建士の資格手当が出ることは、先ほどお伝えしたとおりです。不動産は営業が大変な会社も多い一方で、インセンティブがあったり給与が上がったりするので、宅建士は非常に重宝されます。
宅建士が辞めるときは経営側のリスクになる
宅建士が貴重だからといって、辞めるときに引き止められることはあまりありません。
不動産は離職率が高い業界です。転職や離職は前提になっています
従業員が8人ほどで、宅建士が自分ともう1人だけの会社を考えてみます。1人辞めると5人に1人の基準を満たせなくなるため、辞めてから2週間以内に補充しなければならない義務が発生します。
私の会社は今5人で宅建士が3人いるので、まだ大丈夫です。ただ、ギリギリでやっている会社は怖い状況です。
営業社員が5人いて、そのうち4人が宅建を持っていないという状態も、かなり危ういと感じます。
宅建を持つ価値は転職市場で高いので、転職の検討も一つの活用方法です。転職以外の活用も幅広く知りたい方は、宅建士の活用法を4つに絞った記事もあわせて読んでみてください。
活用方法5:名刺に入れて信頼性を上げる

取得したら、すぐ名刺に宅地建物取引士と入れて信頼性を上げましょう。
地味に思える活用方法ですが、とても大事です。名刺をもらう側として感じたことから話します。
飛び込み営業の名刺で感じること
私の会社は路面にあるので、飛び込みの営業がよく来ます。名刺をもらったときに、この人は宅建を持っていないなと感じることがあります。
そう感じると、中途入社なのかな、不動産の経験がないのではないかと思ってしまいます。不動産営業なら、持っているのが普通という感覚があるからです。
銀行の方の名刺に宅建士と書いてあった

先日、銀行の方と面談したときのことです。名刺に宅建士と書いてありました。
銀行員でありながら不動産の知識を持っているのだと、その時点で尊敬しました。資格を持っていることは、それほど大事です。
私の名刺にも宅建士とFPを入れている
名刺は、限られた情報しか載せられない場所です。そこに宅地建物取引士とあると、一気に信頼性が上がります。
私も代表ですが、名刺には宅建士とFPを書いています。お客さんから見て、ちゃんと勉強している人だと伝わり、信頼を積み上げるうえでも大切です。取得したら、すぐに書きましょう。
合格しただけの段階では合格者と書くか書かないか

合格しただけの段階では、名刺に書けるのは宅地建物取引士合格者までです。宅建士証が交付されて、ようやく宅建士になれるからです。
その期間は、合格者と書くか、書かないかで考えることになります。私は、書かなくてもよいのではないかと思います。
活用方法6:不動産投資・大家業・管理業への横展開

不動産投資や大家業は宅建の資格がなくてもできますが、規模を広げるなら宅建業免許が必要になります。
不動産を買いたい、投資したいという人は、最近増えています。宅建の活用は仲介だけではなく、買う側にも広がっています。
投資に資格は不要でも勉強して損はない
最近は金利が上がり、不動産投資は厳しいのではないかと言われています。それでも、不動産投資をやっていきたいという人はまだまだ多いです。
宅建の試験を勉強して合格してから不動産を買う人もいれば、不動産を買いながら勉強して合格する人も増えています。
不動産投資に宅建士の資格は必要ありません。ただ、勉強すると用途地域や都市計画のことがわかるので、大きな金額を使って投資するなら、勉強して損はありません。
大家さんが宅建業免許を取って規模を拡大する

不動産を買っている大家さんが、宅建業の業者免許を取って規模を拡大していく流れが増えています。免許を持つ業者でないと、買って売って、買って売ってという転売ができないからです。
正確には、反復継続した売却活動ができません。つまり、売りたいときに売れないということです。
免許なしで売買を繰り返すと摘発される
売りたいから売ること自体は、もちろんできます。ただ、売却の理由や何年持ったかが大事になります。
短期の売買を、宅建業免許を持たずに何度も繰り返して、逮捕された大家さんのニュースもありました。反復継続して売買をすると、それほど大きな問題になります。
大家業の規模拡大は宅建業と組み合わせる

大家業として規模を拡大していくうえでは、宅建業の免許を持って、不動産を買って売ってを繰り返し、キャピタルゲインを得ていく流れが最近は多いです。大家業をやっている方には、宅建を取って業をやる方が多くいます。
仲介にとどまらず、こうした使い方ができるところに、宅建の重要性と活用法があります。
活用方法7:宅建業免許を取って不動産独立

宅建を取って独立することが、私は一番大きな活用方法だと考えています。
私自身がやっていることでもあるので、自分の経験を交えてお話しします。
自分が宅建士だから重説も自分でできる
配偶者が宅建士を持って独立するという形も、可能ではあります。ただ、自分が持っていないと箔がつきません。
自分で全部できないと、重要事項説明をほかの人にやってもらうのは格好がつきません。自分の宅建士資格を生かして自分で不動産独立をするのが、一番のセオリーです。私は、これが一番正しいやり方だと考えています。
独立を決めてから資格を取ると1年数か月かかる

私が宅建に合格したのは2016年、10年前です。独立を決めたのは2022年で、合格から約6年後でした。
もし宅建士の資格を持っていない状態で独立を決めたら、勉強して、合格して、手続きをするまでに、1年数か月かかります。その間にどれだけ大きな機会損失と時間のロスがあるかを考えると、怖いです。宅建業免許の申請までにどんな動きが必要かは、不動産開業1か月目の行動記録が具体例になります。
独立のタイミングはいつ来るかわからない

独立するタイミングは、いつ来るかわかりません。たとえば、会社と揉めて独立しなければならない場合もあります。
そのチャンスを逃さないために、宅建士は今のうちに持っておきましょう。今すぐでなくても、いずれ独立するときに、すぐ宅建士を生かして独立できます。
独立して4年で人生が変わった
私は不動産で独立して4年が経ち、今は4期目です。本当に人生が変わったと感じています。
最近も海外に2週間行っていました。時間もお金も余裕ができたので、不動産で独立するのは夢がありますし、この選択をして本当によかったです。
宅建を取ったのなら、独立したほうがよいと私は考えています。ぜひ独立をおすすめします。
テナント仲介はまだ競合が少ない

最近は、不動産の景気が悪い、民泊の景気が悪いと言われます。私は店舗や事務所の仲介のほか、管理や不動産の購入もしています。
このテナントの市場は、競合他社がまだ少なく、まだまだ稼げると考えています。独立したら、ぜひテナント仲介に参入してほしいです。
未経験の宅建士にもテナントの窓口がある
参入したい方には、少しPRになりますが、テナント専門の不動産フランチャイズ「テナントの窓口」があります。全国で加盟店が増えていて、うまくいっている方が多いです。未経験から加盟した方の様子は、加盟後6か月で初成約した実例で読めます。
宅建士を取ったものの、不動産業や実務の経験がない方も、多く成功しています。不動産未経験の方こそ、ぜひ検討してください。
すでに住宅の仕事をしている方は、テナント仲介という新しい軸を作れるので、両立もできます。
よくある質問
Q資格手当がない会社でも宅建は生かせますか?
手当が出ない企業もあります。その場合も、同僚の重説を担当してインセンティブをもらえる会社があるかもしれません。
宅建士のみや宅建士優遇の求人で転職する道や、名刺に書いて信頼性を上げる方法もあります。宅建士の価値そのものについては、宅建士の価値は今後も上がるのかで読めます。
Q不動産会社に勤めていなくても宅建は活用できますか?
活用できます。副業として重説のお金をもらえたり、週末宅建士や不動産エージェントとして知人の仲介をしたりする働き方があります。
不動産投資をする方にとっても、用途地域や都市計画がわかるので、勉強して損はありません。
Q宅建士が辞めると会社にはどんな影響がありますか?
不動産業は5人に1人は宅建士が必要です。辞めたことで基準を満たせなくなると、2週間以内に補充しなければなりません。
ギリギリの人数でやっている会社ほどリスクが大きくなります。私の会社は5人で宅建士が3人いるので、まだ余裕があります。
Q不動産投資だけなら宅建業免許は必要ですか?
自分で不動産を買って持つだけの投資なら、宅建業免許も宅建士の資格も必要ありません。
ただし、免許を持たずに短期の売買を反復継続して繰り返すと、問題になります。大家業の規模を広げて売買を繰り返すなら、宅建業免許を持つ流れが増えています。
Q不動産未経験でも宅建を取って独立できますか?
テナントの窓口に加盟する形なら可能です。宅建士を取ったものの不動産の実務経験がない方でも、多く成功されています。
すでに住宅の仕事をしている方なら、テナント仲介という新しい軸を作って両立もできます。
7つの活用方法まとめ

宅建の活用方法7つを、もう一度整理します。
改めて、宅建合格おめでとうございます。本当に大変だったと思いますが、私も宅建を取って人生が大きく変わりました。
宅建を取って寝かさず、しっかり生かして、これからの人生を大きく変えてください。
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