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店舗の仲介では、内装業者を紹介する場面がよくあります。紹介した業者が音信不通になれば、紹介した側にも責任が生まれます。
私は、仲介した店舗の入居者さんに紹介した内装業者が音信不通になり、損害賠償として400万円から500万円を求められました。最終的には補填とトイレの修理で決着し、お店は半年遅れでオープンしています。
この記事では、事件の経緯と、紹介する前に確認しておくべきだった3つのことをお伝えします。
紹介前に確認したい3つのことは、①会ってから紹介する、②施工実績と口コミを確認する、③営業担当ではなく社長の考えを聞く、です。
- 紹介した内装業者が音信不通になった経緯と、紹介した側に生まれる責任
- 損害賠償を求められたあとに、補填とトイレの修理で決着した流れ
- 仲介の仕事が賃貸借契約のあとも続く理由
- 内装業者を紹介する前に確認したい3つのこと
- トラブルが起きたときに、誠実に対応する大切さ
- 店舗仲介で内装業者などを紹介する場面がある不動産会社の方
- 不動産で独立し、店舗仲介を始めようとしている方
- SNSのフォロワー数だけで業者を選んでよいか迷っている方
- 紹介先のトラブルで責任を問われることが不安な方
紹介した内装業者の担当者が連絡を無視した経緯

原因は内装会社が消えたことではなく、担当の営業マンが連絡を無視し、会社にも工事が進んでいるかのような虚偽の報告をしていたことでした。
SNSでフォロワーが多かった社長を紹介した
私が仲介したのは、とあるビルに入るリラクゼーションサロンです。オーナーさんと入居者さんの間に私たちが仲介として入り、賃貸借契約が決まりました。
住宅の仲介では内装工事が発生しませんが、店舗は内装工事が発生します。そのため、内装業者を紹介する場面はよくあります。
入居者さんは外国籍の方で、内装業者との付き合いがありませんでした。そこで私が紹介したのが、Xでフォロワーが多い、頑張っている社長の会社です。
うちの社員がその社長とSNS上で交流していて、この人にしようという流れになりました。設計から内装工事までを依頼し、オープンは2か月から3か月後の予定でした。
入居者さんから内装会社と連絡が取れないと電話が入った
賃貸借契約が決まり、紹介した立場としては、あとは内装工事をお任せするだけだと考えていました。そこへ、入居者さんから電話が入ります。
電話を受けたのは私ではなく、担当の営業マンです。「内装会社と連絡が取れない」という相談でした。
紹介した内装業者さんが飛んでしまって、本当に損害賠償みたいな問題になってしまいました

飛んだというのは、どういうことですか?
会社自体は飛んでいませんでした。担当の営業マンが入居者さんの連絡を無視し、会社にも工事が進んでいるかのような嘘の報告をしていたんです
会社は無事でも社長が事態を把握できていなかった
内装会社自体は存在していました。担当の営業マンが連絡を無視し続け、本来なら2か月後にオープンするはずが、いつまでたっても内装工事が始まらない状態になっていたのです。
設立して数年の小さな会社で、社長もその事態を把握できていませんでした。
その間、入居者さんは3か月間工事がされないまま、家賃を払い続けていました。強く怒るのは当然で、紹介した私たちにも責任があります。
私もSNSを見て、この人なら大丈夫そうだと思って紹介した一人です。フォロワーが多いなら会社もきちんと社員がいるだろうと、安心感を覚えていました。
社長に直接連絡して見えた勝手なトイレ工事

営業マンを通さず、私がXのDMで内装会社の社長に直接連絡したことで、ようやく事態が動きました。
電話がつながらず私がXで社長に連絡した
会社に電話してもつながらず、社員が電話しても同じでした。そこで私が、Xで「お宅の営業マンがこうなっているんだけど」とDMを送ります。すると社長と連絡がつきました。
営業マンも「すみません」と認めました。フォロワーが多いからといって、会社まで大きいとは限りません。私はその違いを見ないまま、安心してしまっていました。
入居者さんと3者で朝7時半から話し合った
入居者さん、内装会社の社長、紹介した私たちの3者で、朝7時半から打ち合わせをしました。入居者さんからは、損害賠償として400万円から500万円を求められます。
実際にかかった金額よりずっと大きな請求で、私は過剰だと感じました。社長は誠実な方でしたが「把握していないあなたの責任だ」とその場で伝えています。社員が嘘をついたかどうかではなく、会社の責任だからです。
発注もないまま勝手にトイレが壊されていた
問題は工事の遅れだけではありませんでした。内装会社の担当者が、正式な発注も見積もりもないまま、時間がないからと勝手に工事を始めさせ、トイレを壊していたのです。
不法侵入に加えて不法工事をおこなってしまったことになります。連絡を無視していたのは本人なのに、時間がないからと勝手に動いたのです。その心理について、私も本人を強く問い詰めました。
1つ目は、3か月間音信不通になり、内装工事に着手できなかったことです。2つ目は、発注のないまま勝手にトイレを壊されていたことです。
損害賠償は補填とトイレの修理で決着した

最終的には、賃料1か月分の補填と、壊されたトイレの修理で落ち着きました。
入居者さんが求めた損害賠償は400万円から500万円でしたが、補填したのはそのうち大体3分の1ぐらいです。
入居者さんは別の内装業者に変えて、半年遅れでなんとかオープンできました。社員のしたことは自業自得とも言えますが、代表者は誠実な方でした。
仲介の仕事は賃貸借契約が終わっても続く

仲介は、賃貸借契約を結んだら終わりではありません。契約のあとにも、内装工事をはじめ、紹介する場面が増えていきます。
内装工事や火災保険など契約後に紹介する場面は多い
賃貸借契約が終わったあとには、今回トラブルになった内装工事のほか、次のような紹介の場面が出てきます。
こうした紹介も、仲介の仕事の一部だと私は考えています。契約後に開業まで見届ける仲介の考え方は、事業用仲介で成約後も関係が続く理由の記事でも整理しています。
安心だと思い込み紹介先の確認を怠けていた
この会社は安心だから任せれば大丈夫、と言えるだけの確認を、私たちは怠けていました。会ってもいないのに紹介してしまい、入居者さんには申し訳ないことをしています。
紹介することの重さを、今回は強く学びました。
紹介前に確認したい3つのこと

紹介する前に確認したいのは、実際に会うこと、施工実績と口コミを見ること、社長の考えを聞くことの3つです。
今回の内装会社は、私たちにとって初めての取引でした。店舗に強く、SNSでも発信しているからと、会ったこともないまま安心して進めてしまったことが、失敗の根っこにあります。
会ってもいないのに紹介してしまったことは、本当に超反省しています
- 内装業者に会ってから紹介する
- 施工実績と口コミを確認する
- 営業担当ではなく社長の考えを聞く
1. 会ってから紹介する
会わずに紹介したことが、最大の失敗でした。この会社は店舗に強いから任せてみよう、という気持ちだけで、会ってもいないのに進めてしまったのです。
会ってもいないのに紹介してはいけません。
フォロワーが多いからといって、過信するのも禁物です。まずは絶対に会うことを、最初の条件にします。
2. 施工実績と口コミを確認する
店舗に強いという触れ込みはありましたが、どこでどんな実績があるのかを、私たちは把握していませんでした。
施工実績や口コミを見ないまま依頼してしまったことが、2つ目の反省です。
3. 営業担当ではなく社長の考えを聞く
今回の問題の原因は、営業担当でした。その担当とうちの社員にある程度やり取りがあったから、紹介を進められたのです。
小さな会社では、1人の営業担当よりも、社長がどんな方針でどんな考えを持って経営しているかが重要です。
社長とのやり取りを、私たちはきちんとしておくべきでした。
トラブルのあとも誠実に対応して得られた感謝

トラブルは起きてしまいましたが、間に入って誠実に対応したことで、お店の社長から感謝の言葉をもらえました。
オープン後に社員と施術を受けに行った
お店はマッサージ店だったので、オープンしたあと、社員と2人で施術を受けに行きました。
すると社長が出てきてくれて「今回はこんなことがあったけれど無事に開店できてよかったよ」と声をかけてくれました。開店できたのは2人のおかげだと言って、誠実に間に入って対応してくれてありがとうと伝えてくれたのです。
仲介にトラブルはつきもの
社員とは、さまざまなトラブルがあったけれど良かったね、今後こういうところに気をつけていこうね、と話しました。私たちもまだ道半ばで、こうしたミスをしてしまうことがあります。
仲介をやっていればトラブルはつきもので、起きたときにどう振る舞うかが大切です。
冷静に、誠実に対応すれば、感謝されることもあります。不動産で独立する方も、トラブルを誠実に乗り越えてください。
よくある質問
Qフォロワーが多い内装業者は信頼してよいですか?
フォロワー数が多いことと、会社がきちんと運営されていることは別です。今回の会社はフォロワーが多くても、会社自体は大きくなく、電話もつながりませんでした。
私はその数に安心感を覚えて、過信してしまいました。会う、施工実績と口コミを見る、社長の考えを聞く、の3つで確かめてください。
Q小さな内装会社に頼むとどんなリスクがありますか?
大手なら工期や現場監督の動きで遅れに気づけますが、設立して数年の小さな会社では、社長が担当者の嘘に気づけないことがあります。
小さな会社ほど、1人の営業担当ではなく、社長の方針と考えを確かめることが大切です。
Q売上や利益を開示してもらえない内装業者は何で見極めればよいですか?
本来は売上や利益、人材まで把握した方がよいのですが、そこまで開示されるものではありません。
だから私は、社長の考え、実際に会うこと、施工実績の3つを把握したうえで紹介するようにしています。
Q内装業者以外を紹介するときも同じ確認が必要ですか?
必要です。賃貸借契約のあとには、火災保険、電気や水道、保証会社なども紹介する場面が増えます。
この会社は安心だから任せれば大丈夫と言えるだけの確認を、紹介のたびに怠けないでください。私は、会う、実績を見る、社長の考えを聞くの3つを大切にしています。
Q不動産で独立する人はトラブルにどう向き合えばよいですか?
トラブルはつきものですので、起きたときにどう振る舞うかが大切です。私はこの内装会社とは後日縁を切りましたが、入居者さんには誠実に対応しました。
冷静に、誠実に対応すれば、感謝されることもあります。
まとめ
紹介した内装業者の担当者が連絡を無視し、入居者さんのお店は半年遅れでオープンしました。会ってもいない業者を、SNSのフォロワー数への安心感だけで紹介したことが、私の反省です。
今すぐ紹介できる業者がいるかより、紹介の責任を持てる確認をしているかが大切です。足りない確認があるなら、次の紹介の前に一つずつ埋めていきましょう。
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